夏は人を暴力的にする…人生を棒に振らないための脳生理学

公開日: 更新日:

 体温調節をつかさどる視索前野は、性欲の中枢でもある。体温調節で視索前野が活性化すると、機械的に性欲も高まる可能性がある。男性の生理に詳しい弘邦医院の林雅之院長が言う。

「その理由はハッキリはわかりません。ただ、男女ともに薄着になるとか、夜出歩く機会が増えて性への欲求や思いという感情的なものが高まる以外に、機械的な生体機能の反応によって性欲が高まる可能性があることを知っておくべきです。たとえば男性ホルモンであるテストステロンの分泌は夏場に向けて高まっていきます。このホルモンは男性に多く分泌され、攻撃行動や性欲の高進などに影響を及ぼします」

 手の薬指が人さし指より長い人はテストステロンの分泌量が多い、との説もあるので、心当たりの人は特に注意が必要かもしれない。

■お酒が入るとリスクが高まる

 こうした状況にお酒が加わるとさらに犯罪リスクが高まることになる。

「脳には有害な物質をブロックする『血液脳関門』があります。しかし、アルコールのように分子量が小さく、脂溶性のものは簡単に通す。そのため、お酒を飲むと脳がアルコールの毒性によりマヒします。特にダメージが強いのは自制心を保つ前頭葉、運動能力を維持する小脳、記憶をつかさどる海馬です」(林院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?