常識一変! 糖尿病の人と予備群に運動が必要な本当の理由

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 インスリンを使わずに血糖を下げる、新しい回路で注目すべき点は他に2つある。ひとつはインスリンの回路に支障が出ても、新しい回路は“無傷”である可能性が高いこと。そのため、糖尿病と診断された人でもこの新しい回路を鍛えれば、血糖値を改善でき、使用している薬の量を減らせる可能性がある。

 もうひとつは日々の継続的な運動トレーニングが、インスリンによる回路の不具合さえも改善する可能性があることだ。

「ヒトを対象に、片足での自転車駆動運動を1時間行ってもらい、その終了6時間後にインスリンの働きを調べると、運動した脚では安静を保った側の脚に比べ、インスリン感受性の亢進が見られました。おそらくはインスリン感受性の上昇が、運動を繰り返すことで少しずつ大きくなったと考えられるのです」

 血糖値を下げる新たな物質、AMPキナーゼとその仲間たちが本格的な研究対象となったのはここ10年のこと。「糖尿病は治らない」という医学常識も「適切な運動が薬となる」とわかったことで過去のものとなる日がくるかもしれない。

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