著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

「染色体」「DNA」「遺伝子」「ゲノム」の意味を知る

公開日: 更新日:

 ゲノム編集の時代が始まろうとしています。その成果のみを消費したいのなら、仕組みまで理解する必要はありません。しかし仕事や投資で少しでも関わりたかったら、基本的な部分は押さえておきたいところです。

 ゲノム編集の原理を理解するためには、タイトルにあるような言葉の意味を知っておく必要があります。カセットテープ(カセット)を例に、簡単に説明しましょう。

 カセットは染色体のアナロジーとして最適です。ご存じの通り、カセットは巻かれた磁気テープと、それを保護するプラスチックケースで出来ています。同様に染色体は、コンパクトに折り畳まれたDNAと、それを巻き取って保護するための特殊なタンパク質で出来ています。磁気テープが長いように、DNAはのばせば1メートルを超えるほどの長い分子です。磁気テープが音楽などの情報を保存する媒体(メディア)であるように、DNAもまた遺伝情報を保存する媒体です。

 媒体であるDNAに書き込まれているのは、生物の体を作るタンパク質や、生命活動を支えるための酵素、ホルモン、分子センサーなどの設計図です。人間の場合、設計図の種類は約2万といわれています。そして個々の設計図(およびそれが書き込まれているDNAの領域)を「遺伝子(ジーン)」と呼んでいるのです。

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