著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

狙った遺伝子を追加・修正・削除…ゲノム編集がやってきた

公開日: 更新日:

 生物の遺伝子を自在に改変し、新たな性質を持たせる。体内のがん細胞やエイズウイルスを死滅させる。熱帯病を媒介する蚊を地上から完全に消滅させる……。

 SFの話ではありません。いま世界中の生物学者をトリコにしている「ゲノム編集」を使えば、そう遠くない未来に、すべて実現するはずです。それどころか、すでに農作物や家畜の品種改良で、多くの成果が出始めています。

 医療への応用も急ピッチで進められており、たとえば筋ジストロフィーといった難病が治療できることも、マウスのレベルで確かめられています。

 今世紀に入ってから、バイオの世界では驚異の大発見が続いています。なかでも京都大学の山中伸弥教授らによる、体細胞からiPS細胞(多能性幹細胞)を作り出す方法の発見は、日本人なら誰でも知っているはずです。この発見によって、再生医療の研究が飛躍的に進みました。

 しかし世界の研究者とバイオ企業がもっとも注目しているのは、ゲノム編集です。iPS細胞は実用化まで、まだ長い道のりがあります。ところがゲノム編集は、すでに実用化のレベルに達しているからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも