骨粗鬆症の骨折「コルセットつけて安静」が寝たきりを招く

公開日: 更新日:

 BKPの対象は、①骨粗鬆症性椎体骨折と診断され②十分な保存的治療で痛みが改善されない症例。低侵襲で効果が高く、重篤な副作用がないことから、山本医長らは診断がつき次第、患者や家族に十分に説明をした上で、可及的速やかにBKPを行っている。

「BKPと保存的治療の効果と安全性に関する比較試験では、BKP群は保存的治療群よりも早期の除痛効果が高く、その効果は試験観察期間の2年間維持されました。背部機能やQOL(生活の質)も、BKP群は保存的治療群より改善。また、米国での試験では、BKP群は保存的治療群より死亡率は低く、病的状態も低かったという報告もあります」

 山本医長は保存的治療で偽関節が生じた患者にもBKPを実施。変形は元に戻らないが、腰痛は軽減し、自力歩行で帰宅できるようになった。

「ただし、BKPは骨折に対する治療であり、骨粗鬆症の治療ではありません。骨粗鬆症の薬物治療は必須です」

 BKPは保険適用。

■骨粗鬆症とは

 加齢で増える病気のひとつが、骨密度低下で骨がスカスカになる骨粗鬆症だ。世間で認知されている以上に重大病で、治療せずにいると、やがて寝たきりになる可能性がある。平均寿命が短い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景