早期発見のカギは“がんのささやき” miRNAの意外な役割

公開日: 更新日:

 マイクロRNAは、やはりRNAから切り出されたもので、メッセンジャーRNAにくっついて遺伝子発現調整に関わることが分かっている。

 一方、エクソソームは脂質で囲まれた風船のような顆粒状の入れ物。中にメッセンジャーRNAやマイクロRNAなどを積み込み、周辺の細胞へ送り出す。そして、運んだ先の細胞と融合する。これを水平移入という。

「さまざまな細胞は、エクソソームを介して周辺の細胞と会話をしています。がん細胞も同じで、がん細胞が増殖していく上で有利になる分子を積み込んで周辺の細胞に移入することで、“ボクは敵じゃないよ”“仲良くして”とささやき、周囲の細胞が味方になるように教育していくのです。その結果、がんが増殖・転移しやすい微小環境を整えるのです」

 がん細胞がせっせと作ってエクソソームに放り込み、周囲の細胞に渡すのは、増殖、浸潤、転移といったがんの悪性化を促進する因子や、がんが生着しやすい微小環境を整える分子だ。

 実際に、東京医科歯科大学の研究グループは2年前に口腔扁平上皮がん細胞から分泌されたエクソソームの中のマイクロRNAが、がん細胞の移動・浸潤に寄与していることを明らかにしている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  2. 2

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 3

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  4. 4

    長澤まさみの身長は本当に公称の「169センチ」か? 映画「海街diary」の写真で検証

  5. 5

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  1. 6

    樹木希林に不倫を暴露された久世光彦

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希またも“自己中発言”で捕手批判? 露呈した「人間性の問題」は制球難より深刻

  3. 8

    自転車の「ハンドサイン」が片手運転ではとSNSで物議…4月1日適用「青切符」では反則金5000円

  4. 9

    【独自】急死の中山美穂さん“育ての親”が今朝明かしたデビュー秘話…「両親に立派な家を建ててあげたい!」

  5. 10

    柳楽優弥「九条の大罪」23歳新人が大バズり! 配信ドラマに才能流出→地上波テレビの“終わりの始まり”