先進国ではダントツ 日本は感染症によるがんが多い国

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「通常の炎症は治療の一過程であり、正常な状態であれば炎症反応は短期間で終了します。しかし、長期に持続する炎症は、その周囲にがんを促進させる炎症性の微小環境をつくり出すのです」

■予防効果の余地がある?

 がんが「癒えない傷」といわれるのはこのためだ。微小環境には発がんに関与するがん増殖因子、活性酸素・活性窒素などが集まっている。

 発がんに関連するのは細菌とウイルスだが、ウイルスには2つの種類がある。DNAウイルスとRNAウイルスだ。

「ヒトのような高等生物であれ、細菌であれ、細胞を持ち遺伝子情報(ゲノム)はDNAの中に納まっています。ところが、ウイルスには細胞がなく、遺伝情報がDNAであればDNAウイルス、同じく遺伝情報がRNAの形であればRNAウイルスになります」

 そもそもウイルスは、自身が生き残るため宿主細胞のタンパク質を乗っ取る寄生体だ。そのため
細胞分裂を進めて細胞増殖を促進させる。DNAウイルスには固有の発がん機構がある。そこでつくられたウイルス性タンパク質には、強力ながん抑制因子であるP53遺伝子やRB遺伝子を不活性化する働きを持つものがある。

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