著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

ゲノム編集で作られたポリフェノール入り農作物が出回る?

公開日: 更新日:

 昨年、中国で「デザイナーベビー」が誕生したというニュースが、物議を醸しました。「ゲノム編集」と呼ばれる技術を使って、エイズウイルスに感染しないように遺伝子を書き換えた双子が生まれたというのです。

 今やその気になれば、数学が得意な遺伝子や筋肉を増強する遺伝子なども、安全性はともかく技術的には簡単に受精卵に組み込むことが可能になりつつあります。世界中から非難され、中国政府もデザイナーベビーの禁止に動いています。しかし健康分野では「デザイナーフーズ」が脚光を浴び始めています。

 デザイナーフーズは、もともと1990年代にアメリカ国立がん研究所が始めたプロジェクトのひとつです。野菜や果物に含まれるファイトケミカル(今でいうポリフェノール類)の量や作用を調べ、それを基にがん予防につながる食事を提案しようとしたのです。

 予防効果がもっとも高いのがニンニクで、次いでキャベツ、ショウガ、大豆、ニンジン、セロリなど。それらを食べれば、がんの心配が減るだろうと考えたのでした。しかし植物に含まれるポリフェノールは、実感できる効果を得るには少な過ぎたようです。そのため2000年代に入って、すっかり下火になってしまいました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情