梅雨晴れは要注意? 夏に多い虫垂炎を甘く見てはいけない

公開日: 更新日:

「経験的に、むしろ気圧が急に高くなる梅雨の晴れ間に虫垂炎が増えるという医療関係者がいますが、それは顆粒球が活発になって虫垂炎を発症するまでにタイムラグがあるからでしょう」

■切除するかしないかは慎重に判断すべし

 気になるのは虫垂炎になったときに「薬で散らす」か「手術で切除するか」だ。昔は盲腸は無用の長物とされ、急性虫垂炎と分かれば手術で切除するのが一般的だった。しかし、今は必ずしもそうではなく、ケース・バイ・ケースだという。

「抗菌薬治療による初期治療を行った急性虫垂炎患者を追跡したところ、5年後でも約60%に再発が見られなかったことが世界的に権威ある英国内科医雑誌に掲載されるなど、手術に慎重な考えも出てきています。虫垂には腸内細菌を保持するような作用があり、腸の健康を担っているとの見方が出てきたからです」

 実際、虫垂を切除することで胃腸の免疫力が低下して、「胃がん」「大腸がん」「食道がん」が増えるとの欧米の報告が複数出ているという。

「大腸には100兆個ともいわれる腸内細菌が生息していながら感染症を引き起こさないのは、IgAという抗体が虫垂の中にある免疫細胞で作られているからで、虫垂を切除すると腸内細菌叢のバランスを崩し、免疫力が低下して、がんになりやすいという見方もあるのです」

 虫垂を手術する際は、専門医によく相談した方がよさそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状