発汗はエネルギー消費ではない 夏太りを招く「3つの誤解」

公開日: 更新日:

 最高気温は全国各地で35度を超える。体温並みの猛暑はうんざりで、それに負けまいと頑張っていると……。意外と夏ヤセはせず、夏太りしたりする。そのまま味覚の秋に突入すると、大変だ。実は夏太りには、3つの誤解が密接に関わっているという。聖路加国際病院内科名誉医長で、「西崎クリニック」院長の西崎統氏に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 夏は暑く、汗をかく。代謝がいいはずなのに、なぜか太る。調査会社ネオマーケティングが、20~69歳の男女1000人を対象にアンケートしたところ、全体の41%が夏太りの経験が「ある」と回答。女性は、半数近い46%に上った。夏太りは性別や年齢に関係ないことが見て取れる。

「夏の発汗は、体温を下げるためのものでエネルギー消費によるものではありません。代謝がいいわけではないのです」

 北大の斉藤昌之名誉教授は気温19度と27度で褐色脂肪細胞の働きを調査した。褐色脂肪細胞とは、脂肪を燃焼させてエネルギーを生み出す働きがある。すると、19度では褐色脂肪細胞の働きが活性化して1日のカロリー消費量は1800キロカロリーだったが、27度では1400キロカロリーにとどまった。温度が高いほどカロリー消費は少なく、夏の方が冬より代謝はよくないということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言