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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

末期がんで激痩せには要因3つ 悪液質を避ける肉・魚と運動

公開日: 更新日:

 第2は炎症で、がん細胞は炎症を引き起こす物質サイトカインを分泌する一方、免疫細胞ががん細胞を攻撃する際にも炎症が発生。これらによって末期がんになると、熱を出しやすい。腫瘍熱と呼ばれます。慢性的な炎症はエネルギー消費をさらに高めるため、体がより痩せやすくなるのです。

 第3は、タンパク質を分解する性質で、がん細胞はタンパク分解因子を分泌して、筋肉のタンパク質をアミノ酸やブドウ糖に分解。それらを取り込んで、自分の栄養にします。がんが進行すると、見た目にも肉体的にも痩せ細るのです。

■腸は人体最大の免疫装置

 こうした悪循環を断ち切るには、肉・魚などのタンパク質をはじめ十分な栄養を摂取することが大切ですが、心理的な落ち込み、抗がん剤の副作用による吐き気などが重なって、食欲が低下。炎症性サイトカインが脳に作用することによる食欲低下も、少なくありません。

 低栄養と炎症が進み、体重と筋肉が減退した状態が「悪液質」です。免疫力も低下するため、がんの増殖や転移も加速しやすい。

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