帯状疱疹で脳梗塞とアルツハイマーの発症リスクが高くなる

公開日: 更新日:

「彼女から私のところに連絡があり、すぐ来院してもらいMRIを撮りました。すると右の椎骨動脈解離を起こしていたのです。即座に東京女子医大で治療を開始、命に関わることなく現在に至っています」(清水俊彦氏)

 この女性は帯状疱疹ウイルスの抗体価も高く、これはつまり帯状疱疹ウイルスが増殖していることを示す。

「帯状疱疹と関連しているのは脳血管障害だけではありません。アルツハイマー型認知症や、厚労省の難病指定である多発性硬化症のリスクを高めることも分かっています」(清水俊彦氏)

 対策としては、帯状疱疹ウイルスワクチンが有効だ。これが、帯状疱疹ウイルスの増殖を抑制する。厚労省は、帯状疱疹を起こしやすい50歳以上に「予防できる」と承認しているが、50歳以下もOK。帯状疱疹を発症したばかりの人は、数カ月後、抗体価が下がってきてから接種するのが良い。過去に帯状疱疹を起こしたことがある人も二度とかからないわけではないので、ワクチン接種の検討を。

 アルツハイマー型認知症は治療薬がない。ワクチンで予防ができるなら、その意味は大きい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」