「人生を楽しむこと」が狭心症や心筋梗塞の死亡リスク減らす

公開日: 更新日:

 大規模な疫学研究の中には素人でも興味を引かれる論文がある。

 福島県立医大などが「心理社会的因子と循環器疾患との関連」について研究した論文は典型的な例だろう。

 それによると、「うつ症状が脳卒中および虚血性心疾患の発症と関連する」「怒りを内にためることが高血圧発症と関連する」「怒りが頚動脈硬化と関連する」「逆に人生を楽しむことが循環器疾患の死亡リスクを減らす」――などの報告がなされている。循環器疾患とは狭心症や心筋梗塞などの総称だ。

 中年サラリーマンが気になるのは、怒りと高血圧に関してのくだりか。

 50代ともなると、高血圧の薬を飲んでいるサラリーマンは珍しくない。なにしろ、高血圧の総患者数は993万7000人(2017年「患者調査」)もいるのだ。

 その発症に“怒り”が関連しているらしい。ストレス過多の時代だ。会社の人間関係に悩んだり、仕事をしない中年オヤジに“怒り”を感じている人はいないだろうか。朝夕の通勤ラッシュで、肩がぶつかったり、足を踏まれたりしてムカつくこともあるだろう。いや、隣近所の騒音や自分勝手な行動をとる住人に腹を立てることだってある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋