陽性だと大騒ぎするが PCR検査で病気を判別してはいけない

公開日: 更新日:

 指定感染症に指定されたため騒がれるのは仕方がないが、新型コロナウイルス感染症には多くの誤解がある。「北品川藤クリニック」(東京・品川)の石原藤樹院長に聞いた。

 一番の誤解は「ウイルスがいなければ安全、いたら病気」と思い込んでいることだ。だから「検査」で病気を判別しようとする。それも、PCR検査で判別するものだから、陰性の人が再検査で陽性になる場合が報告され、大騒ぎになる。

「PCR検査とは微量の検体を採取してウイルス遺伝子の一部を増幅させることで、病原体の存在を調べる検査です。新型コロナウイルスに特徴的な遺伝子が検出されれば陽性、なければ陰性と判断されますが、検体の取り方によって結果が違う場合もあります。検査は万能ではないのです」

 実際、検出感度が低いPCR検査が感染拡大のリスクになったとの見方が中国で広がっている。中国・武漢同済病院でPCR検査と胸部CT検査の両検査を施行した1014例を解析した結果、前者で陰性とされた症例413例のうち308例が後者で陽性とされ、その妥当性が認められるなどCT検査の検出感度が高く有用とされたからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋