著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

出産女性3~4割が経験 腟から臓器がはみ出す症状と治療法

公開日: 更新日:

 腟があるために起こる女性特有の病気があります。骨盤内に収まっている臓器が腟から出てきてしまう「骨盤臓器脱」です。

 はみ出してしまう臓器もさまざまで、最も頻度が多いのが膀胱(ぼうこう)が出てくる「膀胱瘤(りゅう)」。次いで直腸が出てくる「直腸瘤」、子宮が出てくる「子宮脱」の順とされています。また、過去に手術で子宮を取って残った腟壁が出てくる「腟断端脱」、子宮がないため小腸が出てくる「小腸瘤」もあります。1つの臓器が出てくることもあれば、複数の臓器が出てくることもあります。

 通常、骨盤の底には臓器を支えている筋肉や靱帯などの組織(骨盤底筋群)があり、臓器が骨盤外に出ることはありません。それが、出産を繰り返したり、年齢を重ねていくうちに骨盤底筋群の支える力が弱まり、次第に臓器が腟に下りてきてしまうのです。

 さらに危険因子としては、慢性的なせき(ぜんそくなど)や便秘(いきむ)を繰り返す、仕事で日常的に重い荷物を持つ、肥満などがあると腹圧がかかりやすいので骨盤臓器脱になりやすいといわれます。

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