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宮沢孝幸京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授

京都大学ウイルス・再生医科学研究所附属感染症モデル研究センターウイルス共進化分野准教授。日本獣医学会賞、ヤンソン賞などを受賞。小動物ウイルス病研究会、副会長。

すべての起源は動物だが…人間のウイルスはどこから来たか

公開日: 更新日:

 系統樹解析を行うと驚くべきことがわかる。ヒト腸内コロナウイルスとOC43に近縁なウイルスは、ウシやシカ、イヌに存在する。229Eに近縁のウイルスはラクダに、NL63に近縁のウイルスはコウモリに存在する。これらの動物からヒトに感染することで、ヒトのコロナウイルスとなったと考えられる。

 2003年以降に出現したコロナウイルスであるSARSコロナウイルス1型、MERSコロナウイルス、SARS―COV―2に近縁なウイルスは、コウモリに存在し、コウモリから直接、あるいは、他の中間動物を介してヒトに感染したと思われる。

 我々はコロナウイルスに包囲されており、新型コロナウイルスはヒトに出現し続けるのである。

【連載】研究33年ウイルス学者が語る新型コロナ

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