妊婦がパンやパスタを食べると子どもの自閉症リスクが上昇

公開日: 更新日:

■カナダ産・米国産小麦の90%以上から検出される農薬が原因

 橋本教授が行ったのは、グリホサートとASDの関係についての動物実験だ。グリホサートを含む飲料水を、妊娠マウスに離乳期(生後21日)まで与え、生まれた仔マウスを調べた。

「すると、仔マウスがASD様の行動異常を示す結果が出たのです」

 グリホサート入り飲料水を飲ませた妊娠マウスから生まれた仔マウスのふんを調べると、そうではない仔マウスに比べて、腸内細菌叢のバランスが乱れていた。さらに「可溶性エポキシド加水分解酵素(sEH)」というタンパクや遺伝子の発現が、脳の前頭皮質で有意に高かった。

「腸内細菌叢のバランスの乱れは、ASDをはじめさまざまな病気に関係していることは、複数の研究で報告されています。sEHの発現が高いということは、体内で炎症が起こっていることを意味します。疫学研究から、妊婦の体内で炎症が起こると子どものASDなどの発達障害、統合失調症などのリスクが上がることも示唆されている」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」