<5>新型コロナはなぜ全身に血栓症を起こす?2つのパターン

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「ところが、血液中でサイトカインが過剰に増えると、血小板や血液中のトロンビンなどの凝固因子(血液を固まらせる物質)の働きが活発になり、全身の動脈や静脈に血栓ができるリスクが上がるのです」

 新型コロナウイルスで重い肺炎を起こした人の中には、肺の血管が詰まる肺塞栓症、下肢深部静脈血栓症や脳梗塞を併発する人が多い。新型コロナウイルス肺炎による死者の解剖でも、これらの病気が多数発見されている。肺炎の症状が軽度の感染者の中に、足の指にしもやけのような症状が出ることが報告されているが、こうした一連の症状は血栓で血管が詰まることで起きると考えられている。

 もうひとつのパターンは新型コロナウイルスの一部が肺から血管に入り込み、血管内皮細胞表面にあるACE2と呼ばれる酵素を介して血管内皮細胞に侵入して感染し、血管に炎症を起こして傷つけるケースだ。

 そこで血栓ができ、それが直接血管を詰まらせたり、何かの拍子に末梢に飛んで血管を詰まらせたりするという。

 しかも、いったん血管の炎症が野火のように広がると、サイトカインストームが発生して、全身の血管に大量の血栓が生まれる。

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