簡単に切ってはいけない「盲腸」 食中毒と違って痛みが移動

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「虫垂は腸内に悪玉菌が増えたときに善玉菌の避難所になる役割があることがわかったのです。そのため、盲腸手術で虫垂を切除すると、手術後1年半から3年半の間に大腸がんになるリスクが2・1倍も高くなることがわかりました。恐らくは普段は善玉菌が必要に応じて隠れ家の虫垂から出退場することで腸壁ががん化するのを防いでいるのに、隠れ家がなくなり、その機能が失われたからでしょう。ただし、3年半を過ぎると盲腸を切っている人もそうでない人も予後は変わらないということがわかっています」

 そのためかつては積極的に手術で切除してきた虫垂炎は抗生物質などの薬で制御する治療も重視されるようになっている。

「最近は手術にするか、薬で制御するかは患者さんの判断に委ねる医師が多い。手術をすれば二度と虫垂炎にならない代わりに手術後の一定期間は大腸がんリスクが高くなること、一方、薬で制御すれば虫垂炎の再発が最大3割超あることは知っておいた方がいいでしょう」

 その虫垂炎はなぜか梅雨の晴れ間に発症することが多いという。

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