簡単に切ってはいけない「盲腸」 食中毒と違って痛みが移動

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「虫垂炎の最大の原因は糞詰まりです。うんちが固まり虫垂を塞いでしまい、そこに細菌が繁殖するからです。しかもこのとき、虫垂にある免疫細胞から顆粒球が分泌されて細菌に攻撃を仕掛けます。顆粒球とは細菌や細菌の死骸を食べて掃除する働きがあります。顆粒球はとくに気圧が低くなる雨天では副交感神経が活発になるためその働きが活発になります。その結果、大量の酸化酵素が発生します。その酸化酵素が虫垂内の細胞をさらに傷つけて虫垂の炎症が激しくなると考えられているのです」

 ではなぜ、気圧が低い雨が降っている時ではなく、気圧が高くなる梅雨の晴れ間に盲腸が多くなるのか。それは顆粒球が活発になって盲腸を発症するまでにタイムラグがあるからだ。

 実際、佐賀県内の公立病院が2014年に発表した論文、「急性虫垂炎の発症と季節の関連性」によると、緊急手術した139例のうち6~8月(夏)が52例で最も多かった。

 では、どうすれば虫垂炎を防げるのか?

「先ほど申し上げた通り、原因は糞詰まりですから、なるべく食物繊維の多い食べ物を食べて、腸が活発に働くように、体をねじるなどの運動をこまめに行うことです。机に座ってじっとしているのが一番よくありません」

 ちなみに盲腸の痛みは当初みぞおちから始まり、徐々に痛い場所が移動する。その点が食中毒とは違う点だ。普通と違う腹痛を感じたら、下手にがまんせず医療機関に相談することだ。

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