著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

“背筋をピンと伸ばす”だけで気持ちもやる気もアップする

公開日: 更新日:

 カルガリー大学のリスカインドとテキサスA&M大学のゴティの研究では、背筋を曲げた場合には、無力感やストレスを感じがちになる傾向が観察されました。うつ病患者の大半が背筋が丸まっているという結果もあります。「鶏が先か、卵が先か」ではありませんが、下を向いて歩いたりスマホを見ながら歩いたりすると、やる気やストレスに悪い影響を与えかねないのです。定期的に背筋を伸ばすことを心がけてくださいね。

 背筋を伸ばす効果は、ストレス減退だけではありません。なんと、やる気も左右するというのです。

 ハーバード大学のカーニーらが行った研究では、被験者を「堂々とした姿勢(A)」と「縮こまった姿勢(B)」の2つに分け、それぞれの群にギャンブルをしてもらいました。その結果、Aの方がよりリスクの高い賭けに好んで臨んだのです。

 さらに2つの群の被験者の唾液を調べたところ、Aの群は、決断力、積極性、攻撃性、負けず嫌いなどに関係するホルモン「テストステロン」の増加が、Bの群より顕著だったといいます。

 姿勢を正す、背筋を伸ばす――。それだけで、チャレンジ精神がかき立てられ、戦う気持ちが生まれてくるのです。また、Aの群はストレスホルモンである「コルチゾール」が低下していることも分かりました。

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