野村克也氏を死に追いやった冬の風呂、急な老化、妻と死別

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 プロ野球で万年Bクラスのヤクルトを3度日本一に導いた元監督の野村克也さん(84)が亡くなった。自宅の浴槽内でぐったりしているところを発見され、病院に搬送されたが助からなかった。死因は3年前に他界した妻の沙知代さんと同じ虚血性心不全だった。

 虚血性心不全とは心臓に酸素と栄養を送る冠動脈が狭くなって血液の供給不足が起こり(虚血)、心臓の働きが悪くなる病気だ。冠動脈が急に詰まる病気は心筋梗塞と呼ばれるが、虚血性心不全は、心筋梗塞と明確に特定できないものの、虚血により心臓の働きが悪くなる場合に付けられることが多い。

 実は野村さんのように浴室で倒れ、虚血性心不全などで急死する人は珍しくない。循環器内科が専門で平成横浜病院健診センター長の東丸貴信・東邦大学名誉教授が言う。

「冬は温かい居間から寒い脱衣所へ移動することで、血管が縮まり血圧が急上昇します。熱いお湯に漬かると、血圧がさらに上がります。お湯で温まると血管が広がり血圧が急に下がります。こうした心臓や血管への『ヒートショック』によるストレスが脳卒中や心筋梗塞のリスクを上げているのです」

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