著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅医療を受けられるのはどんな人?限られた病気だけか

公開日: 更新日:

 実際にあったケースを紹介しましょう。95歳の肺気腫の男性はひとり暮らし。通院は困難なものの、室内の移動や自立でのトイレは可能。「入院せずに40年間住み慣れ親しんだ都営住宅で過ごしたい」という希望があり、ケアマネジャーさんの紹介を受けて当院が介入し在宅酸素療養を始めました。現在もできることは自分でこなし、自宅で療養を続けています。

 40歳の女性の患者さんは、末期の子宮がんでした。当初は総合病院で抗がん剤治療を受けていたのですが、最後は夫婦で建てた思い出の詰まった家で家族に囲まれて過ごしたいと在宅療養を選択。すでに口から食べられなくなっていたので高カロリー輸液剤を静脈から点滴する在宅中心静脈栄養法を行い、またがんによる痛みは医療用麻薬で取り除きながら、最期まで穏やかに過ごされました。

 このようにさまざまな面で患者さんの要望に応え、負担を軽減できる在宅医療ですが、それでももし自宅で容体が急変した場合が不安ならば、ほかの協力医療機関(病院)への入院も可能です。今まで診てもらっていた病院の先生に引き続き診てもらいつつ、自宅で診療してもらうなど、柔軟に対応することもできます。

 在宅医療は24時間365日の体制で、まるでスーツを仕立てるように、患者さんの多様な生活に合わせながら、あらゆる病気や症状に対応するいわば「テーラーメード医療」なのです。

【連載】最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗vs橋本愛騒動が直撃! フジドラマ“出たくない俳優”&“見たくない視聴者”の二重苦

  2. 2

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  3. 3

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  4. 4

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 5

    “キムタク効果”見込んだ吉野家の戦略は残念な結果に…ファンの間に沸き起こる「藤田ニコル復帰待望論」

  1. 6

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  2. 7

    ソフトバンク「佐々木麟太郎シフト」着々…同ポジションの中村晃引退、山川穂高二軍塩漬けが伏線

  3. 8

    「夫婦別姓刑事」とフジテレビの時代錯誤…“看板に偽りあり”のタイトルと「超・年の差婚」設定への嫌悪感

  4. 9

    萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言

  5. 10

    維新また猿芝居…国会空転トップ会談で定数削減法案に“白旗”も「今時点で取り下げない」と強がるワケ