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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

心房細動はしっかり治療しないと認知症にかかりやすくなる

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 10月に発表された韓国の研究では、新規に心房細動だと診断された患者83万4735人のうち、カテーテルアブレーションを受けた患者は9119人中164人、薬物療法を受けた患者は1万7978人中308人が認知症を発症。カテーテルアブレーションを行ったグループは、薬物療法を行ったグループに比べて、認知症の発症リスクが27%低いという結果でした。

 もっとも、欧米のいくつかの研究では、抗凝固剤による治療で認知症の発症リスクが低下することが示されています。いずれにせよ、心房細動がある人は、何らかの介入治療をすることで認知症の発症リスクを低減できる可能性があるといえるでしょう。

■ラクナ脳梗塞が影響する可能性

 なぜ、心房細動の治療が認知症を減らすのかについて詳しいことはわかっていませんが、要因はいくつか考えられます。まず、治療によって血栓の産生が抑制され、脳梗塞を防ぐことが影響していると思われます。脳の太い血管が詰まる脳梗塞だけでなく、脳の微小血管が詰まる無症状のラクナ脳梗塞を防ぐことで、神経細胞の障害や脳血流の低下を抑制し、血管性認知症の発症を減らすのです。

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