著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

正確な中性脂肪値を知るのは困難… ニセの数値であることも

公開日: 更新日:

 結果、先ほど述べたように数値は基準値内に。健診が終わった後は、お酒は好きなだけ飲み、食事も好きなものを食べる。

 この男性の普段の生活といえば、昼は揚げ物がメインの弁当や立ち食いそば屋の天ぷらそば、丼屋の牛丼やカツ丼が中心。夜はビールやサワーをグビグビ飲み、帰り道にラーメンや牛丼を食べる。とにかく脂っこいものが好物。

 私たち医師が指摘するまでもなく、糖尿病、脂質異常症、高血圧を容易に招くような食生活ですよね。男性も、うっすら気付いていたのでしょう。だからこそ、健診前に「準備」をしていた。しかし、数値では「異常」とならないから、「まぁ、自分は大丈夫だろう」と思っていたのでしょう。

 正しい数値を把握していたら治療によって脳卒中を免れられたかもしれないのに、真実とは違う数値を信じていたために、52歳という若い年齢で脳卒中を起こしてしまったのです。

■健康診断前に酒と脂っこいものを控える人は要注意


 中性脂肪は正確な数値を知るのは難しいから厄介です。極端な話、1カ月のうち28日間ずっと高くても、2日間脂っこい食事を避ければ、低い数値が出てくる。中性脂肪が高いことに気付いていない人は少なからずいると思います。

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