著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

血圧、血糖、血中脂質…3つともケアしている人はわずか1割

公開日: 更新日:

 糖尿病、高血圧脂質異常症はいずれも動脈硬化と関係しています。適切な治療を受けずにいると、心臓を取り巻く冠動脈に狭窄や閉塞を生じ、心筋への血液の供給が減少したり、血流が途絶え、狭心症や急性心筋梗塞といった冠動脈疾患を引き起こします。

 糖尿病、高血圧、脂質異常症の3つの病気のうち、どれか1つを発症していれば残り2つも発症している、または予備群であるケースは珍しくありません。なぜなら、「インスリンの働きが悪くなって血糖値が高くなる」→「膵臓からインスリンがたくさん分泌される」→「塩分排出にかかわる腎臓の機能が低下して血圧が上がる」「肝臓で中性脂肪の合成が盛んになり、血中の脂質が増える」とそれぞれ関連しているからです。

 そして、糖尿病・高血圧・脂質異常症のうち1つだけ発症しているより2つ、3つ発症している方が、冠動脈疾患を引き起こすリスクが高くなるのです。

 本来であれば、血糖、血圧、LDL(悪玉)コレステロール・中性脂肪すべての数値を調べて、糖尿病、高血圧、脂質異常症の有無をチェックすべき。しかし、実際にそれができている人は少ないのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情