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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

安易に隣の芝生をのぞくと幸福度が下がり悩みが増大する

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 多様化が叫ばれている時代。いろいろな生き方があってしかるべきだと思いますが、どうしても「独り身」「窓際(出世コースから脱落)」「交友関係の狭さ」など、自分のネガティブな要素に対して憂鬱な気持ちになってしまう人もいるでしょう。そういったものをストレスなく、自分も社会も受け入れてくれる多様性とやらに期待したい一方で、人間の個人的な悩みが足かせになってしまうことは、いつの時代も変わらないと思うのです。

 シドニー大学のザボとニューサウスウェールズ大学のラビボンドが行った39人の大学生に対する調査(2006年)では、悩み事の48%は問題解決過程に関するものだったという報告があります。つまり、結果がどうなるかよりも、人間はどうやって問題を解決しようかについて悩み、さらには、結果は変えようがないと考える人ほど、さまざまな解決法を否定的に捉える傾向があったそうです。

「どうして自分はダメなんだろう?」「どうして自分は人と上手に付き合えないのか?」などと考えることで、「だったらこうしたらいいのかな」と悩み始め、「いやいや、それじゃだめだ」とさらなる深みに陥っていくというわけです。

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