甲状腺がん 放射性ヨウ素の内服療法では4日以上隔離される
                        
 入室してすぐに放射性ヨウ素の内服が始まりました。副作用はまったく感じることはありませんでした。
 専用病室は、ほかの部屋とは違って放射線が管理された完全に隔離された部屋で、言われていた通り監視カメラも付いていました。食事は特別な入れ口に看護師が置いてくれ、食べきれなかった分はトイレに廃棄します。排泄物は特別な処理がされるようです。容器は使い切りで、すべて専用のゴミ箱に捨てます。
 そんな隔離された部屋で、Gさんはひとりテレビを見て、好きな歌手のCDを何度も聴いて過ごしました。持ち込んだ2冊の週刊誌もすぐに読み飽きてしまいました。
 退屈極まりない生活ですが、それは承知の上での入院です。Gさんは「4、5日ゆっくり休める。食事の心配はまったくないし、これはこれでいいじゃないか」と思っていました。
 最初は気になっていた監視カメラもだんだん無視できるようになり、平気でおならもできるくらいになりました。そしてふと、刑務所の独房や宇宙飛行士が搭乗するカプセルが頭に浮かびました。
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                