著者のコラム一覧
小林秀行東邦大学医学部泌尿器科学講座准教授

1975年、東京都生まれ。2000年東邦大学医学部を卒業。卒後研修終了後に東北大学大学院医学系研究科病理病態学講座免疫学分野に進学。医学博士を取得。ペンシルバニア大学獣医学部にてリサーチアソシエイト。その後、東邦大学医学部泌尿器科学講座に復帰。2014年より現職。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本生殖医学会生殖医療専門医。専門は男性不妊症。noteにてブログ「Blue-男性不妊症について」を配信中。

精巣をうっ血させる精索静脈瘤の手術は高校生でも受けるべきか

公開日: 更新日:

 精索静脈瘤の治療原則は、内精索静脈を遮断することでよりスムーズな血流をもたらし、精巣へのうっ血を改善させることです。ただし、健康な男性の15%に精索静脈瘤が認められると言われているので、外科的手術を行っても全例で精液所見が改善するわけではありません。それでも、精液所見が不良で精索静脈瘤の程度がひどく、他に原因がなく妊娠を希望する患者さんが手術対象となります。

 治療方法は大きく分けて2種類あります。精索が通る鼠経管の上方で精索静脈を処理する「高位結紮術」と鼠経管の下方で処理する「低位結紮術」です。平成27年度の全国調査では、精索静脈瘤手術は1年間で1388件が行われていました。そのうち、低位結紮術が1202件(86・6%)と最も多く行われています。また、他の方法としては腹腔鏡手術があります。

■全国で8割以上行われている低位結紮術

 全国で8割以上行われている低位結紮術は、手術用顕微鏡を用います。特徴は低侵襲なことで、再発率や合併症である術後の精巣水瘤の頻度が最も低いと言われています。ただし、操作が細かいので、手術には熟練さが必要です。

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