著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

「サイクリング」は健康寿命を延ばす!? 米内科専門誌で報告

公開日: 更新日:

 糖尿病の患者は動脈硬化が進行しやすく、脳卒中心筋梗塞といった病気を起こしやすいことが知られています。薬で血糖値を下げることはできても、そうした動脈硬化の病気自体はなかなか減らないのが一番の問題です。

 そんな中で注目されるのが運動の効果です。運動の習慣は脳卒中や心筋梗塞などの病気を予防し、健康寿命を延ばす効果があることが知られています。

 ただし、どのような運動が糖尿病の患者に有効なのか、という点については、これまで明確なことが分かっていませんでした。ジョギングに時々全力疾走を挟むような運動が有効であることは分かっていますが、それを習慣にするのはかなりハードルが高いと思います。

 そこで今、「サイクリング」が注目されています。今年の米国医師会の内科専門誌に、ヨーロッパの研究結果が報告されています。

 約7500人の糖尿病患者を5年間観察したところ、サイクリングの習慣が1週間に2時間半以上あると、ない場合と比較して、総死亡のリスクが30%以上低下していたのです。

 糖尿病に限らず、サイクリングの習慣は健康寿命を延ばす決め手でもあるのかもしれません。

 皆さんもくれぐれも事故には気を付けて、サイクリングを習慣にしてみてください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか