著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

スマホアプリは腰痛に有効か 米の内科専門誌に論文掲載

公開日: 更新日:

 ぎっくり腰は、痛みで動けなくなることもまれではありません。本人にとっては、とても深刻な状態ですが、たいていは病院でレントゲンを撮っても、「特に異常はありません」と言われ、湿布や痛み止めが処方されておしまいです。

 腰痛持ちといわれるような状態になると、毎日痛みが取れることはなく、日々の生活も非常に憂鬱になってしまいます。

 こうした検査をしてもはっきりした原因の見つからない腰の痛みは、生涯に7割の人は経験する、という統計があるほど多い病気です。筋肉の疲労やストレスなどが関係していて、リラクセーションや運動などの生活指導が、薬よりも効果的なことが分かっているのですが、病院は忙しいので、そうした生活指導にあまり時間が割けないのが現実なのです。

 そこで最近注目されているのが、スマホアプリなどを用いた、自己管理の仕組みです。最近ではAI(人工知能)を活用した、高度なシステムが開発されています。

 1日の歩数やストレッチの回数などを、各個人の情報からAIが判定して、それを腕時計のような端末で管理して実行するのです。

 今年の米国医師会の内科の専門誌に、スマホアプリを用いた自己管理法の、腰痛への有効性を検証した論文が発表されています。それによると、通常の治療にこの方法を追加したところ、腰の痛みが軽くなる効果が確認されたのです。腰痛には湿布よりもAI、という時代になるのかも知れません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い