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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

早期の腎臓病をチェックするには「eGFR」と「尿アルブミン」

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 腎機能を知る指標として「血清クレアチニン値」がありますが、これは一般的な健康診断でも測定されているものの、早期の腎臓病は発見しづらい。もし、血清クレアチニン値に異常が出たら、すでに人工透析を待つしかない状態であるケースもありますので要注意です。

 では、早期の腎臓病をチェックするには、何を見るべきか? それは、クレアチニンと年齢・性別から計算できる「推算糸球体濾過量(eGFR)」という数字です。腎臓の機能低下を早期から評価する指標です。

 eGFRは年齢によって少しずつ下がりますが、一般的に数字が高い方が良いです。チェックして、腎機能が低下していないか、ご自身でもぜひ確認してください。

 もうひとつの腎機能の評価方法として必須なのが、「尿アルブミン値」のチェックです。ところが、尿アルブミン値の検査を行っているのは、糖尿病の外来患者全体の19・4%というデータもあります(国立国際医療研究センター、東京大学大学院医学系研究科「全国レセプトデータにおける糖尿病診療の質指標を測定」)。糖尿病で、尿アルブミンの検査を受けていないという人は、主治医に相談すべきです。

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