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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

「失踪白人女性症候群」は米国社会の病根をあぶり出す

公開日: 更新日:

 アメリカでは最近、若い白人女性の失踪事件がテレビを賑わせています。コロナや政治ニュースを上回るほどの大量の報道に対し「失踪白人女性症候群」という言葉まで登場したほどです。

 今回失踪したギャビー・ペティートさんは、ボーイフレンドのブライアン・ランドリーとキャンピングカーの旅に出ていました。ある日、ランドリーが1人で自宅に戻り、その後、ギャビーさんは遺体で発見。ところが今度は、事件への関与が疑われているランドリーが失踪し、まだ発見されていません。

 これが2人の失踪前の楽しそうな映像と共にまるで犯罪ミステリーのように連日報道され、視聴者は取りつかれたように夢中で見ています。

 そこで出てきた言葉が「失踪白人女性症候群」です。

 もちろん正式な病名ではありません。

 アメリカでは多くの失踪事件が起きていますが、大きく報道されるのは白人女性ばかり。黒人が失踪事件の30%を占めているにもかかわらず、ほとんど報道されません。そこに人種偏見があるという批判を込めた言葉です。

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