著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

仲が悪い夫婦ほど発言中に相手に向ける視線量が多い

公開日: 更新日:

 芸能人や有名人の謝罪会見などを見ていると、いかに目が口ほどに物を言うかが分かります。やたらとまばたきが多い人、明らかに動揺している人は、視線の動き(視線行動)が特徴的だと思います。クリントン元大統領は、不倫疑惑の釈明会見で、1分間に100回以上もまばたきをしていたという話もあるほど。

 あまり知られていませんが、霊長類で白目(強膜)を持つのは人間だけです。チンパンジーなどは強膜こそありますが、茶色なので判然としていません。動物の世界では、視線行動が読み取られると、どちらに逃げるかが敵にバレてしまうため、白目が発達しなかったと考えられています。

 しかし、人類の知能で、動物のような原始的な回路を持つ必要がなくなりました。その一方で、黒目の動きが強調されてしまう白目を備えてしまったことは、なんとも皮肉的ですが。

 とはいえ、アイコンタクトをはじめ、白目を持つ人間だからこそ可能なコミュニケーションがあることも事実です。

 たとえば、恐怖や驚きを感じると目を見張りますし、怒ると目をむきます。こういう激しい感情を経験するときには、まぶたも瞳孔も開いています。こういった観察に関する研究は、進化論で有名なダーウィンによってもなされているほどです。

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