著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

血液型で異なる新型コロナウイルス感染症の重症化リスク 欧米の一流医学誌が報告

公開日: 更新日:

 もうひとつの遺伝子は、なんと血液型遺伝子、つまりA・B・O・ABの血液型を決める遺伝子でした。そこで血液型と重症化の程度を調べたところ、イタリアでもスペインでも、A型が重症化のリスクが高く、O型は低いことが分かった、という次第です。A型患者は、他の血液型と比べて重症化リスクが約45%も高く、一方O型は約35%も低かったというのです。

 すぐには信じられないような結果ですが、その前の2020年3月には、中国の研究者たちが、世界で初めて新型コロナと血液型の関係について論文を発表していました。また4月には、アメリカの遺伝子検査会社である23andMeからも、同様の研究が発表されていました。どちらの研究でも、A型がハイリスク、O型がローリスクという結果でした。

 ですから、NEJMの論文よりも前から新型コロナと血液型との関係が指摘されていたわけです。それが世界的権威の医学雑誌が取り上げたという点で、マスコミからも大いに注目を集めたのでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明