コロナ感染で精巣痛…精子にどんな影響を与えるのか?

公開日: 更新日:

 全国で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症。男性の感染者の中には精巣の痛みを訴えるケースもある。新型コロナウイルスと造精機能障害などについて東邦大学医学部泌尿器科学講座の小林秀行准教授に解説してもらった。

 新型コロナウイルス感染症の原因となる新型コロナウイルスはウイルス表面の突起(Sタンパク)がヒトの細胞膜のACE2受容体に結合することで感染が開始する。さらにこの受容体の近くにあるTMPRSS2と呼ばれる酵素がSタンパクを切断することで感染が成立する。

 つまり新型コロナウイルスは、ACE2受容体という足場とTMPRSS2というハサミがないとヒトの中には侵入できない。

「実は、ACE2受容体とTMPRSS2は精巣に多いことが研究で分かっています。このため新型コロナウイルスに感染した男性に、精巣上体炎や精巣炎に関連する精巣痛が見られるとの報告があります。その中には、風邪症状はなくて精巣の痛みだけで新型コロナウイルス感染症を疑わないケースもあります」

 これまでの研究で、新型コロナウイルスの遺伝子とタンパク質が新型コロナウイルス感染症から回復した患者の精液から見つかっているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか