著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

ノロウイルスはO型の血液型を好む 数々の人体実験で判明

公開日: 更新日:

 試しにネットで「組織血液型抗原」と検索してみてください。おそらく上位にノロウイルスとの関係を扱った資料やページがずらりと並ぶはずです。

 ノロウイルスとは言うまでもなく、冬の食中毒の原因として有名なウイルスです。ワクチンも治療薬もなく、発病すると下痢や嘔吐が2~3日続きます。なかなか不愉快な病気ですが、水分と電解質さえ補給していれば(スポーツ飲料などが最適)、ほとんど問題なく回復します。

 ノロは1960年代に発見された、比較的新しいウイルスです。人間だけにしか感染しないため、動物実験ができず、生身の人間にウイルスを飲ませる人体実験が数多く行われてきました。それらの結果から、ノロウイルスはとくにO型を好むことが分かってきたのです。

 たとえば2002年にアメリカの研究チームが51人のボランティアにノロウイルスを飲ませて、感染した人数と発病した人数を調べました。その結果、O型はA型と比べて10倍も感染リスクが高いことが示されたのでした。

 さすがにサンプルが少なすぎて、数字の信頼性は低いですが、その後の人体実験や疫学調査などから、O型はその他の血液型よりも1.5倍ほどノロウイルスに感染しやすいことが明らかになりました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意