著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

糖質の取りすぎよりも問題なのは、運動不足と脂肪多めの食事

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 高血糖の状態が長く続くと心筋梗塞脳卒中などのリスクが高くなるものの、実は高血糖だけではリスクが「1」程度。しかし、高血糖に高血圧、高脂質が加わると、リスクが10にも20にもなる。前述の「根本的な原因」に目を向ければ、血糖値とともに、血圧、脂質も低下するので、心筋梗塞や脳卒中のリスクをぐんと低く下げられることになります。

 優先的に変えるべきは、なんといっても食事です。血糖値、血圧、脂質を基準値の範囲にとどめられる食事は、すごく基礎的なもので、1日3食の栄養バランスのいい食事です。肉もタンパク源なので、赤身を中心に取りましょう。

 できれば朝食は多め、夕食は少なめ。夕食は、朝、昼に比べて糖質の割合は少なめにし、油分の多いものも控えめにしてください。仕事柄、どうしても食事時間が遅くなってしまう人は、夕方におにぎりなどを食べ、帰宅後はおかずだけを、食べすぎない程度に取るようにしましょう。食事前に運動をすると、糖が吸収されやすい状態になるため、避けることをお勧めします。

 甘いものに関しては、適量であれば、朝食前やおやつの時間に食べてOKです。ただし、「食事の代わりにケーキを」というのはやめてください。また、腎機能が低下している人や、一部の糖尿病薬を服用している方も、食事内容に関して慎重になるべきです。主治医と相談が必要です。

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