著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

高麗人参の滋養強壮効果で寿命が延びるのか? 5万人超を解析

公開日: 更新日:

 2000年以上の歴史を誇る中国の伝統的な健康食材に「高麗人参(朝鮮人参)」があります。疲労回復や食欲不振など、滋養強壮目的で用いられることの多い高麗人参は、日本でも医薬品や健康食品として販売されています。

 高麗人参に含まれているギンセノシドと呼ばれる成分には、抗炎症作用や抗酸化作用などが知られています。しかしながら、高麗人参の有効性を検討した研究データは限られており、その効果の詳細はよく分かっていませんでした。そんな中、高麗人参の摂取と健康状態への影響を検討した研究論文が、日本疫学会誌に2022年4月9日付で掲載されました。

 この研究では中国に在住している女性5万6183人が対象となりました。被験者に対してアンケート調査を行い、高麗人参の摂取量やその頻度が調査され、死亡リスクとの関連性が解析されています。なお、研究結果に影響を及ぼし得る年齢や収入、運動習慣などの因子について統計的に補正して解析しています。

 平均で14.7年にわたる調査の結果、高麗人参を摂取していない人と比較して、定期的に摂取している人で死亡リスクが8%、統計的にも有意に低下しました。また、高麗人参の摂取期間と死亡リスクの関連性を解析したところ、摂取していない人と比べて、摂取期間が3~6年未満の人で10%、6年以上の人で15%、統計的にも有意に低下しました。

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