著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

男性の脳は女心が読み取れないように設計されている?

公開日: 更新日:

 男性と女性では考え方が違う──なんてことが言われがちです。ジェンダーレスといった言葉もあるほどですから、今後は男女の差異を論じることもセンシティブな話題になるでしょう。

 一方で、科学的に「男性の脳は女心が読めないように設計されている」というデュイスブルク・エッセン大学のシファーの研究(2013年)などもあります。

 男性は、相手の目から感情を読み取るとき、記憶、共感、情動といった認知機能に関与する海馬や前帯状皮質などの活動が生じづらく、同性の目よりも異性の目の解読に2倍の労力がかかるといわれています。

 シファーらの実験では、まず被験者に目だけの写真を見せたそうです。目だけですから被験者は、男女どちらの目なのかはわかりません。その上で、「目の写真から喜怒哀楽どんな感情の目をしているのか?」「男性と女性、どちらの目か?」と質問をしました。すると、男性の被験者は女性の被験者の2倍、異性の感情を読み取れないケースが目立ったといいます。

 また、「男性は女性の幸せそうな様子に、女性は男性の怒った様子に敏感」というエビデンスがあることをエバーハルト・カールス大学のクルーガーらが発表(2013年)しています。体の動きやささいな所作から、特に男性は女性のハッピーな様子を、女性は男性のアングリーな雰囲気を感じ取る……。身に覚えのある人も少なくないのではないでしょうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か