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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

男性の脳は女心が読み取れないように設計されている?

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 例えるなら、脳という同じハードウエアを持っているにもかかわらず、男女ではOSが違うというニュアンスに近いです。よく食事のデートに出かける際、「食べたいものは?」と男性が聞いて、「なんでもいい」と女性が答えることに、イライラしてしまう男性陣が多いと聞きますが、これもOSの違いでしょう。男性はコミュニケーションにおいて、意味のないことは話さない。つまり情報の伝達を重視するリポートトークの生きものであり、対して女性のコミュニケーションは、話すことに意味がある、つまり人間関係の構築を重視するように言葉を組み立てるリポートトークの生きものと考えられています。

 例えば、女性の「相談に乗ってもらえる?」は、「相談する」行為自体に意味があり、その結末、すなわち相手が提案する解決策自体にはさほど興味はないといわれています。にもかかわらず、男性はリポートトークの生きものですから、論理的な助言をしてしまう。ここに、両者がすれ違う落とし穴があるのです。

 先の「なんでもいい」という返答に、男性がイラッとしてしまうのは、具体的ではなく論理性に欠けるから。でも、女性は「なんでもいい」と伝えることで、相手との共感性を重視しているからこそなんですね。

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