「一生飲まなきゃいけない薬はない」 高齢者の薬の正しい飲み方とやめ方 在宅医療の名医が語る

公開日: 更新日:

「飲みやすい薬の錠形も大切です。飲み込みが悪い高齢者の方に、大きな錠剤を処方したり、錠数が多い薬を処方しても、結果として飲めなかったり、飲み込むときにむせ込んだりすることで、服薬に対して抵抗感が出てしまいます。外来通院の患者では『飲めていない』『飲んでいない』ことを医師に言いづらく、医師は『飲めている』という前提で薬を継続したり増量してしまいます」

 在宅診療で、実際の服薬環境や残薬を確認すると、押し入れからどっさりと病院で断りきれなかった薬が出てくることがあるという。

「いい薬、病気に対して効く薬、という医師の価値基準だけで処方するのではなく、本人や家族が納得して服薬ができる薬をしっかりと選んであげることが大切です。いくらいい薬でも飲めなければ絶対に効果が出ませんし、無理に飲んで薬を詰まらせたり、心不全の患者が大量の薬を飲むために水分を取りすぎてむくみが強くなったり、心臓への負荷が高まり、患者にとってマイナスになることもありうるのです」

■生活習慣の変化も勘案すべき

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  2. 2

    ソフトB近藤健介の原動力は「打倒 新庄日本ハム」…憂き目にあった2022年の“恩返し”に燃える

  3. 3

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  1. 6

    遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々

  2. 7

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  3. 8

    藤浪晋太郎に日本復帰報道も、古巣阪神出戻りは「望み薄」…そして急浮上する“まさか”の球団

  4. 9

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 10

    自民・鶴保失言「運のいいことに地震」で苦戦の二階ジュニアに赤信号…参院選“仁義なき紀州戦争”決着か