著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

命を考える──恩師の人柄と考えに触れて思わされたこと

公開日: 更新日:

 さらに、「軍縮問題資料82(1987年9月号)連載特集 憲法と私Ⅰ その改正や改悪反対を論ずる前に-ある戦争体験医師はこう考える-」「生殖医療における生命倫理と世界の情勢」「日本は果たして大国か-多くの面で、まだまだ小国である」「国際化や国際交流のこれまでとこれから」「生命の質と量」「基本倫理について」「医療従事者の社会的使命」「ヒポクラテスの誓いとその後」「医の倫理教育-その過去、現在、未来」などがあります。

 これらの論文の表題からも推察されますが、退官後の品川先生の大きな仕事のひとつに、「核兵器の廃絶や核拡散防止」を心底から願い、広く社会に警鐘を打ち続けられていたと思いました。

 産婦人科学という分野は、分娩、帝王切開、新生児、不妊等々、そして婦人科がん、末期がん、死まで見つめます。品川先生は、長い間、生命の誕生から死まで深く関わり、現役を退いてからも、哲学、倫理学、社会学をさらに深めていかれたのでしょう。

 特に産科学では、生命の誕生という点からも、「命とはなにか?」を絶えず考えてこられたのではないかとあらためて思いました。

 品川先生が活字に残された、命の考え方、思いを、深く理解していきたい。そう思わされました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?