著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

小学校「食育」プログラムは子供たちの健康状態を改善する?

公開日: 更新日:

 米国では成人のみならず、子ども肥満も増加しており、人口に占める肥満小児の割合は1978年の5%から、2018年の19.3%へと、40年で約4倍となっています。また、米国では多くの子どもたちが野菜や果物の推奨摂取量を満たしておらず、特に肥満を有する子どもの摂取量は最も少ない水準にあることが報告されていました。

 一方、小学校で栄養に関する教育や園芸体験などを実施すると、野菜や果物の摂取量が増える可能性も報告されており、肥満や生活習慣病の予防に対する学校教育への関心が高まっていました。そんな中、小学校における食事や栄養に関する特別授業の効果を検証した研究論文が、米国医師会のオープンアクセスジャーナルに2023年1月3日付で掲載されました。

 この研究では、米テキサス州の小学校16校に通う695人(平均9.3歳)が解析対象となりました。被験者の子どもたちは、栄養教育、ガーデニング体験、調理実習などの特別授業を9カ月にわたり実施(計18回)するグループと、特別授業を実施しないグループに、小学校単位でランダムに振り分けられ、血糖値の状態を示すヘモグロビンA1c値(正常値4.6~6.2%)やコレステロール値などの変化が検討されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも