著者のコラム一覧
奥真也医師、医学博士、経営学修士。医療未来学者

1962年大阪生まれ。東大医学部卒業後、フランス留学を経て埼玉医科大学総合医療センター放射線科准教授、会津大学教授などを務める。その後、製薬会社、薬事コンサルティング会社、医療機器メーカーに勤務。著書に中高生向けの「未来の医療で働くあなたへ」(河出書房新社)、「人は死ねない」(晶文社)など。

診断支援アプリとウエアラブル機器が脳梗塞の治療や予防を変える

公開日: 更新日:

 すでに、スマホを使った支援アプリが開発されているほか、頭部CTについてはX線を通しにくい高信号領域と、通しやすい低信号領域を強調することで脳の出血や虚血を見分けやすくするソフトが開発・実用化されている。

 むろん、脳梗塞は起こさないことが重要だ。ウエアラブル機器により、脳梗塞を起こす可能性が高い心房細動を検知してアラートを発するシステムが開発され、将来は脳梗塞の発症予防に力を発揮するものと期待されている。

「米国のスタンフォード大学は、19年にアップルウオッチが不整脈の一種である心房細動を検知するのに役立つとする内容の論文を、世界的な医療雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載して話題になりました。心房細動は、心臓の心房部分が不規則な電気信号によって震えるように動くもので、胸の痛みなどと共に血栓ができやすいことが知られています。そのため、脳梗塞の3分の1は心房細動が関係するといわれています。手首の血流量を使って心拍数を計測するアップルウオッチを使うことで、心拍に異常がないか、不整脈が出ていないかを調べるというものです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動