著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

子どもがSNSで悪い噂の対象になっていたら親はどうすべきか

公開日: 更新日:

 例えば、噂は誰かの発言(多くは悪口)から始まります。これを聞いた誰かが、誰もその人の擁護に回らないと、その集団の中で、その人の悪口を言う「流れ」のようなものが発生していきます。流れを壊すような意見を言うと「仲間外れにされるんじゃないか」という不安から意図的に合わせるような発言をしてしまう……。これが同調です。

 その結果、「その人は悪い人」という方向に一気に傾く。そして、確証バイアスによって、その人に関する良い側面が忘れ去られ、場合によっては尾ひれが加えられていきます。このような状況になってしまった場合、その集団の中から信頼されている人に噂を否定してもらうことが有効な方法となります。信頼されている人の発言は「正解」として情報的影響が働く可能性があるからです。

 子どもにとって、親とは信頼される存在でなければいけません。あなたは何としても子どもの味方になる。周りがどう言おうと、自分が信頼している人(親)が信じてくれているという事実は、勇気を与えます。

 バイアスはまるでフィルターのように働き、都合のよいことだけをチョイスするようになります。いわば目の前を霧が覆っているような状況です。子どももどうしていいかわからなくなっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも