著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

割ってはいけない3種類のクスリ…かみ砕いて服用するのもNG

公開日: 更新日:

 3つ目は、「長時間作用する」錠剤です。すべてではありませんが、こういったクスリの中には成分がゆっくりと放出される(溶け出す)ように錠剤自体に工夫されているものがあります。これを徐放錠と呼び、そういった錠剤を半分に割ってしまうと、本来ゆっくりと放出されるはずの成分が急激に放出されてしまう、つまり目的と異なった効果の出方になってしまうことになります。たとえば、降圧薬の中にも徐放錠があって、これを半分に割ってしまうと急に血圧が下がってめまいや立ちくらみのリスクが高くなってしまいますし、本来の長時間効果を発揮するという目的も失われてしまいます。

 われわれ薬剤師はこうしたクスリが「1回0.5錠」といった感じで処方されていないか必ずチェックしています。みなさんに覚えておいていただきたいことは、こういった半分に割れない錠剤をかみ砕いてしまうと、やはり問題が起きるということです。錠剤をかみ砕いて服用する方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、万が一、そういう方がいらっしゃったら、かみ砕かずに服用するようにしてください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗