アルツハイマー病治療最前線 発症前からの薬投与で認知機能低下を抑える

公開日: 更新日:

 プレクリニカル期、あるいは軽度認知障害期にあたるプロドローマル期で薬の臨床試験につながる人が多ければ、アルツハイマー病治療薬、さらには予防薬への開発は一層進むだろう。

 しかし、どうやってプレクリニカル期の人を臨床試験につなげるか。認知機能が正常な段階では、症状もないので、本人も周囲もアミロイドβの蓄積が始まっているとは想像すらしていない。

「アルツハイマー病の治療は、薬の開発だけではダメ。将来的に発症リスクが高い人を、発症前から見つけ出す検査が不可欠。『薬』と『検査』は、いわば車の両輪なのです。脳のアミロイドβの蓄積をスキャンできるアミロイドPET検査が人間に使えるようになったのが2000年過ぎ。しかし当初は商業化できるレベルではなく、ようやく2010年以降、臨床現場ではまだですが、アルツハイマー病新薬の研究においては、広く使えるようになってきました」

■研究結果が今後数年で続々と発表される

 薬の開発・研究が進んでいる。検査も確立されてきている。あとは臨床試験に参加してくれる協力者だ--。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  3. 3

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  4. 4

    浜田省吾の父親が「生き地獄」の広島に向ったA.A.B.から80年

  5. 5

    山尾志桜里氏は出馬会見翌日に公認取り消し…今井絵理子、生稲晃子…“芸能界出身”女性政治家の醜聞と凄まじい嫌われぶり

  1. 6

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  2. 7

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  4. 9

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 10

    フジ親会社・金光修前社長の呆れた二枚舌…会長職辞退も「有酬アドバイザー」就任の不可解