著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

剥がれてしまった「貼付薬」は再び貼り直さないほうがいい

公開日: 更新日:

 その原因は皮膚の角質にあります。みなさんのご自宅にあるセロハンテープを腕などにしっかり貼り付けたあと、剥がしてみてください。剥がしたテープは貼る前のような透明ではなくなり、白く濁った感じになっているはずです。そうなる原因が角質です。角質は皮膚の表面にあって、テープと同様に貼付薬の粘着面と接触すると、それを剥がしたときに角質も一緒に剥がれてしまいます。つまり、貼付薬の粘着面に角質が張り付いた状態になってしまうのです。そのため、仮に再度貼り付けることができたとしても、クスリと皮膚の間に余分な角質が存在することになります。

 繰り返しになりますが、貼付薬にはクスリの成分が安定かつ確実に皮膚から吸収されるように工夫されています。余分な角質が存在すると、そういった工夫が十分に機能できなくなり、クスリの効果に悪影響を及ぼしてしまうのです。

 ごく一部の貼付薬は粘着面に角質保護成分を含有していて、一度剥がした後でも再度貼り付けることができますが、ほとんどの貼付薬はそれができません。ですから、もったいないと思うかもしれませんが、万が一、途中で貼付薬が剥がれてしまった場合には新しいものを貼ったほうがよいでしょう。特に汗をかきやすい季節は気をつけましょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ

  5. 5

    進次郎農相ランチ“モグモグ動画”連発、妻・滝川クリステルの無関心ぶりにSNSでは批判の嵐

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし