ワクチンでも作られるスパイクタンパク質が単独で体にダメージを与える可能性

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスワクチン接種が進んでいる。重症化や発症を防ぐ効果があるのは間違いないが、一方では深刻な副反応を危惧する声があるのも事実。ワクチン投与によって作られる「スパイクタンパク質」が副反応で表れるさまざまな症状に関係している可能性が報告されていることからも、とりわけ子供への接種は慎重に考える必要がある。東邦大学名誉教授で循環器専門医の東丸貴信氏に聞いた。

 現在、日本で接種が進んでいる新型コロナウイルスワクチンは、ファイザー社製、モデルナ社製とも「mRNAワクチン」という新しいタイプで、ヒトの体内に「スパイクタンパク質」を産生させる遺伝子(mRNA)を投与する。スパイクタンパク質とは、新型コロナウイルスの表面にある突起状の構造を持つタンパク質で、ヒトの細胞に侵入するときに使われる。ウイルスはまずスパイクタンパク質をヒトの細胞膜上にあるACE2受容体に結合させ、宿主側のプロテアーゼというタンパク分解酵素によってスパイクタンパク質が切断されると、ウイルスと細胞膜との融合が誘導され感染が成立する。

「新型コロナウイルスのワクチンは、このスパイクタンパク質だけをヒトの細胞内で人工的に作る遺伝子(mRNA)を脂質ナノ粒子などに封入して投与することで、人体の免疫系がスパイクタンパク質に反応し中和抗体を作るという仕組みです。従来のワクチンとは違って、無毒化したウイルスそのものを使うわけではないうえ、mRNAは体内に数日しか残らず増殖もしないため、遺伝子に影響することはなく比較的安全だといわれています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景